この春から新4回生の山口です。
今まで何も投稿してこなかったので、今回、ブルベというものについて紹介しようと思います。
まずブルベとは、簡単に言うと長距離走行の認定会の事です。
200km、300km、400km、600km(それ以上も有る)などの決められた距離およびコースを制限時間内に完走すると認定してもらます。
基本的に、1時間に15kmの計算なので、制限時間は割と緩いです。
今回はBRM321嘉麻600k(600キロブルベ)に参加してきました。
3月21日、嘉麻市にあるスタート会場に向かいました。始発でも間に合わないため、前日の夜、近くのネカフェに泊まりました。
会場に着いた後は受付をします。
ブリーフィング(注意点などの説明)を受けて、午前7時、嘉麻市をスタートしました。
まず、嘉麻から大宰府の方面に向けて、米ノ山峠(標高330メートルほど)を越えました。
その後は大野城市などを経由しながら西へ向かい、早良区から三瀬峠の方面へ登ります。途中で糸島峠の方へ向かい、その後二丈の方面へ。お馴染みの道ですね。
ちなみに、ブルベではどんなルートを通るのかを記したキューシートというものを頼りに進みます。
10:19、PC1、70km、糸島市二丈。
PCとは、チェックポイントの事です。ブルベでは、実際に走行した証明のために、主にコンビニでのレシートを提出します。
PC1のコンビニには新3回生の吉田が応援に来てくれました。実は彼もランドヌール(ブルベに出る人)だったりします。
補給をすませ、脚を軽く休ませて再度出発します。
PC1を出た後はしばらくの平地があり、その後は唐津、伊万里、松浦とひたすらアップダウンが続きます。
ここも何度か走ったことのある道なので、特に難しさなども無く快調に走って行きます。
14:30、PC2、158km、平戸市田平。
アップダウンで大分脚が疲れてきましたが、1時間あたり20km以上の良いペースで来ています。
PC2を出た後、これまたお馴染みの国見峠(標高約500メートル)へ向かいます。ただいつもとはルートは違いました。
斜度がきつい坂が続き、ギアを一番軽くして登りますが、それでも脚に来ます。
ただ、時間をかけて登っても太陽が沈んで行ってしまうだけなので、体力の尽きない内に頑張って登りきります。
国見から見下ろした下界の景色は霞んでいましたが、久しぶりだったからか新鮮に感じました。
やっぱりヒルクライムが一番楽しいですね。
国見を下ってからは佐賀市へ向けてしばしの平坦区間でしたが、脚が売り切れてしまいました。
18:57、PC3、243km、佐賀市久保田。
いよいよ太陽も沈み、夜間走行が始まりました。テールライトが接触不良で1つ点かなかったのでテープで応急処置。
ペースも落ち始め一番しんどい区間だったと記憶しています。
八女までしばらく平地だったので力を抜いてペダルを回しました。
走行距離が200kmを越えてからというもの、体感時間がとても長く感じられ、我慢の区間でした。
登りが始まる手前の280km地点で、予定よりも早く眠気を感じ始めたので、コンビニでの補給ついでに10分ほど仮眠をとりました。
再度出発し、合瀬耳納峠(標高約550メートル)を登ります。ここは実は以前のブルベでも走行した場所です。同じく夜間に。
途中で別のランドヌールの方に声をかけて追い抜きます。写真は応援に来ていた方に撮っていただいたものです。
頂上に付き、すぐに上着などを着込み、下りに入ります。ヘルメットライトは峠道では本当に役に立ちます。
下りきったところで上着を脱ぎ、次にPCに向けて走り出します。
22日00:18、PC4、327km、日田市友田。
いよいよ日付が変わりました。今回のブルベ前に怪我をされてDNSの方が応援などをしており、写真も撮っていただきました。
疲労の余り目が死んでいますね。
再出発。
当初の予定だと次の峠を越えてから睡眠をとる予定だったのですが、ネカフェであまり寝られなかった影響か、眠気が来ていたので、水分峠に向かっている途中で見つけたコインランドリーで服を乾かすついでに睡眠を取る事にしました。
2時間弱眠り、すぐ近くのコンビニに寄って補給をして再出発。
出発直後は日の出前でとても寒く、電光表示によれば0℃。ただ登っていると暑かったです。
しばらくすると、徐々に太陽が顔を出してきました。登り切るころには気温も上がり始め、ダウンヒルもそこまで寒くありませんでした。
08:47、PC5、419km、大分市羽屋。
下りきった先にあるPCでは、PC毎に顔を合わせるメンバーがぞろぞろ。少し安心しました。
既に10℃以上で、何枚も着ているとちょっと暑いくらいでした。
今度は国東に向けて走りますが、途中から北西方面からそこそこ強い風が吹き始め、ほとんどの区間が向かい風で苦しみました。平地で時速20km出ない区間も多かったです。
12:44、PC6、484km、国東市国東。
向かい風で脚を使ってしまい、少し長めに休みました。この後最後の登りがあるからです。
国東半島の中心に位置する両子山を登って行くのですが、向かい風は一向に止む気配は無く、ペースはかなり落ちました。
我慢して登り切り、下りに差し掛かりますが、向かい風のせいで速度も出ません。
思えばこのあたりからが今回の600kmの中で最も辛い区間でした。
自転車に乗っていて一番嫌な事は向かい風が吹く事だと思っています。個人的には雨が降るよりも嫌です。
進まないことにイライラしながらも、我慢して走り続けました。
16:32、PC7、539km、中津市東浜。
最後のPCです。ここまで来たら完走も目前、最後まで気を抜かずに走ろうと決意します。
幸い、約80キロにわたって僕を苦しめてきた向かい風も徐々に弱くなり、日が沈むころにはほぼおさまりました。
残り30kmほどの地点のコンビニで休憩し、ランドヌールの方々と「最後ですね」と声を掛け合いました。
フィニッシュに近ずくにつれはやる気持ちを抑えて、最後まで走り続けました。そろそろ終わるんだな、と。
20:02、フィニッシュ、600km、嘉麻市。
37時間02分でフィニッシュ。とても長かったけど、あっという間だったような、何とも言えない感じを毎回のごとく味わいます。
走り終わってからも、600km走ったという実感は湧いて来ませんでした。
各PCのレシートを提出します。
完走の受付を済ませ、服を着替え、帰る準備をします。想定よりも少し早く終えられたので、その日のうちに家まで輪行で帰る事にしました。
帰りの電車では、走行中の事を思い返しながら、終わったんだなと少しずつ実感を得始め、気づけば寝ていました。
家に帰るや否や、シャワーも浴びずに寝てしまいました。本当に600km走ったんだなと、身体は嘘をつきませんね。
さて、今回はロングライドの世界、その中でもブルベと言うものを紹介させてもらいましたが、興味を持ってくれた人は居るでしょうか。
実はブルベは20歳からでないと参加できません。興味を持ってくれた人は、ぜひ、自分がどれだけの距離を走れるのか、試してみてはいかがでしょうか。
詳しくはオダックスジャパンのHPを見て頂けると詳しいルールなどもわかります。ぜひご覧ください。
以上、ブルベレポートでした。